県立大学の管理栄養士課程について
県立大学を4年生大学にすることが、松本短大と競合するとして議論の的になっています。特に管理栄養士課程が含まれることが強く批判されているようです。現状で、県内の管理栄養士養成課程のある大学卒で管理栄養士として就職した人は55人に対して、松本短大の定員が80人、県立大学の定員(予定)が30人ということが、定員は既に十分であるところ、民業を圧迫するということで問題になっているようです。
確かに民業の圧迫という意味では何らかの交渉が行われることに意見はありません。しかし、管理栄養士課程の定員増それ自体については、悪い事ではないと高齢者施設の経営者としては思うのです。
というのは、「デイサービスあがた」では管理栄養士が献立作りから調理まで行っている訳ですが、全ての施設がそうではありません。場所によっては、一般の介護員が調理を行っているところもあります。
管理栄養士としての就職というのは、病院などで管理栄養士でないと点数の請求ができないようなポストのことを指しているので、高齢者施設(特定施設を除く)の調理者のように、必ずしも管理栄養士でなくても構わないところは含まれないのです。
「デイサービスあがた」で管理栄養士が調理をしているのは、まったく偶然の出会いのおかげですから、人員基準として義務化してしまうと経営が非常に厳しくなるのは確かです。しかし、もし管理栄養士の有資格者の数が多ければ、このような「偶然の出会い」の確率も増えるでしょうし、施設で働く管理栄養士も増えるのではないでしょうか?
管理栄養士の数が増える事自体は、市民としては大変有り難いことでもあります。当の管理栄養士の皆さんからすれば競争が激しくなるなどの問題はあるでしょうけど。
いずれにせよ、この問題が、なぜか松本と長野の争いのように報道されてたことには違和感を覚えたのでした。